蔵前「カキモリ」のオーダーノートを作ってみた。費用や紙選び、中紙交換できるのがいい理由

今は「書く」といっても、ほとんどがキーボードかスマホの画面になりました。

スマホを開けば、1秒でデジタルメモが使えます。クラウドに保存されて、検索すれば昔のメモもすぐ出てくる。たしかに便利です。

でも、新しいアイデアを考えるときや、モヤモヤした気持ちを言葉にしようとするとき。デジタルの画面だと、なんだか冷たくて、余白が足りないと感じることがあります。

頭の中のまだまとまっていない考えを、そのまま受け止めてくれる道具。それが今回紹介する、東京・蔵前の文具店「カキモリ」で作った、世界に1冊だけのオーダーノートです。

「たかがノートに、そこまでこだわる?」と思う人もいるかもしれません。そんな人にこそ、このノートの表紙の手触りや、モノとしてのロマンについて話したいと思います。

この記事でわかること
  • オーダーの流れと、実際にかかった費用
  • 表紙・色・留め具の選び方
  • 4種類の紙を試した「実験」
  • 中の紙を入れ替えて長く使えることと、気になる点
目次

蔵前で、自分だけの1冊を作る

オーダーの流れと、実際にかかった費用

カキモリのオーダーノートは、店頭で次の5つのパーツを1つずつ選んで作ります。

  • 表紙(フロント)
  • 裏表紙(リア)
  • 中紙(数十種類から複数選択可)
  • リング
  • コーナー金具・留め具

パーツごとに価格が違うので、組み合わせによって総額は変わります。僕のノートは、幾何学柄の表紙+グリーンレザーの裏表紙+4種混合の中紙+ゴールドリング+ブラックレザーの留め具。総額はだいたい6,000〜7,000円台でした。既製品のノートと比べると安くはありません。でも、世界に1冊だけのノートを自分で組み立てる体験込みだと思えば、十分納得できる値段です。

「カキモリ」と聞いてワクワクする文具好き、モノ好きは多いと思います。下町の職人文化が残る東京・蔵前にあるお店で、「たのしく、書く」をコンセプトに、ここにしかない文房具を提案しています。

カキモリといえば、表紙、裏表紙、中紙、リング、留め具を店頭で選んで、その場で1冊のノートに仕立ててくれる「オーダーノート」です。

ずらっと並んだ棚から、好みのパーツを探していく時間。大人の秘密基地で、新しいギアを組み立てるようなワクワク感があります。「どんな紙が自分のペンに合うかな」「毎日デスクに置くなら、どんな見た目がいいかな」。完成形を想像しながら悩む時間そのものが、もう楽しいんです。

自分用にはもちろん、大切な人を思い浮かべながらパーツを選んでプレゼントにするのにも、すごくいいサービスだと思います。

幾何学模様の表紙、大好きなグリーン、黒の留め具

僕が作ったノートは、自分の好きなものをそのまま詰め込んだような組み合わせになりました。

まず表紙は、細かい型押しが入った厚紙タイプ。ブルーグレーっぽい落ち着いた色で、どこかモダンな幾何学モノグラム調の模様です。光の当たり方で凹凸の見え方が変わって、手に取るたびに「いい道具を持っているな」と感じます。

そして、ノートを裏返すとさらにテンションが上がります。

裏表紙は、僕のトレードマークでもある「グリーン」のレザーにしました。しっとりした質感の、深いオリーブグリーンのような色です。表のクールな幾何学模様から、裏の本革へと質感が切り替わる感じが、見るたびにいいなと思います。このレザーが何年かかけて手の油分を吸って、どんなツヤになるのか。想像するだけで楽しみです。

表紙と裏表紙をまとめるのは、ゴールドのリング。四隅にはゴールドの角金(コーナー金具)を付けました。ノートなのに、ヴィンテージのトランクみたいな上品さが出ます。

さらに、全体を引き締めているのが、ブラックレザーのペンホルダー兼ボタン留め具です。ここに、あえてピンクの細身のペンを差しています。落ち着いたモノトーンとレザーの中に、1本だけ鮮やかな色が入る。このちょっとした矛盾が気に入っていて、デスクに置いておくだけで絵になる相棒です。

カキモリのオーダーノート(幾何学の表紙、大好きなグリーン、そして漆黒の留め具)
カキモリのオーダーノート(幾何学の表紙、大好きなグリーン、そして漆黒の留め具)

4種類の紙を試す「実験」と、次にやりたいこと

中紙にもかなりこだわりました(というより、好奇心です)。カキモリでは、書き味や用途の違う数十種類の紙から、好きなものを組み合わせて中身にできます。

僕はあえて「4種類の違う紙」を少しずつ混ぜて綴じてもらいました。万年筆がスルスル滑るなめらかな紙、ザラッとした手触りのレトロな紙、インクの裏抜けをしっかり抑えた機能的な紙……。ページをめくるたびに書き味が変わるのは、既製品のノートではまず味わえません。モノ好きにはたまらない「書き味の実験場」です。

今はこのノートを、仕事中も副業中も、いつもデスクに置いて「メインのメモ帳」として使っています。実際にいろいろな紙に書いてみてわかったのは、「紙によって、考えるスピードやペンの走り方がまったく違う」ということです。

4種類の実験はすごく刺激的で楽しかったです。同時に、自分の好みが少しずつはっきりしてきました。使い切ったら、次はお気に入りの1種類に絞って、すっきりした仕様に仕立て直すつもりです。使い込むほど自分の好みがわかって、次にやりたいことが見えてくる。そこもこの道具の面白いところです。

使い捨てじゃない。長く使って育てていくノート

僕がカキモリのオーダーノートをいちばん推す理由は、長く使い続けられて、メンテナンスもできることです。

普通のノートは、どんなに表紙が気に入っていても、最後のページまで書いたらそこで終わり。本棚の奥にしまうか、捨てるかです。道具として使えるのは、紙の枚数分だけです。

でも、カキモリのノートは違います。全部書き終わったら、蔵前のお店に持って行くか郵送すれば、「中紙の交換(リフィル)」をしてもらえます。

8年使っているペローニのコインケースもそうですが、僕は使い込んだ革のツヤや、手になじんだ表紙の傷に愛着を感じます。カキモリのノートなら、そんな表紙はそのままで、中身だけ新品にできます。さらに、「お気に入りのスケッチがある数ページだけ残して、残りを新しい紙にする」ことや、「前回とまったく違う紙を選んで、別の用途のノートにする」こともできます。

使い捨てが当たり前の時代に、ちょっとだけ逆らう感じです。どんどん使って、どんどん交換して、自分にいちばん使いやすい1冊に育てていく。お気に入りのノートが、5年、10年と長く手元にあって、自分の考えてきたことを残してくれる。これは本当にぜいたくだと思います。

カキモリのオーダーノート(「使い捨てる」のではない。「共に生き、育てる」という浪漫)

気になる点・我慢ポイント

  • 紙の入れ替えは、蔵前のお店まで行く必要がある:自分では入れ替えられないので、ここは不便なところです

ただ、何種類もの紙から選べるロマンは、やっぱりあります。

まとめ:ロマンの詰まった街・蔵前へ

僕はこのノートを、いつもデスクの右上に置いています。YouTubeの企画案、ブログの構成、HR領域の仕事で考えたこと、日々のしくじりの反省。頭に浮かんだまだまとまっていないメモを、万年筆やボールペンでどんどん書き込んでいます。

書いていると、デジタルに追われていた頭の中に、ちょうどいい「余白」ができる感じがします。

デジタルの便利さに、ちょっと味気なさを感じている人。自分の考えを、もっと大事に扱いたいと思っている人。

そんな人は、ぜひ蔵前のカキモリに行ってみてください。棚に並んだたくさんの表紙と紙から、自分だけの1冊を作る時間はかなり楽しいです。

手のひらにフィレンツェを感じるように、カキモリのオーダーノートは、デスクの上で蔵前の空気を感じさせてくれます。自分の考えを書きとめるための、世界に1冊だけのノートです。

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この記事を書いた人

ソウスケ / 浪漫企画 運営者

大好きなガジェットの話を中心にEDC/ステーショナリー/バッグなど、日々のこだわりや発見を発信しています。

何でも効率化できる時代だからこそ、あえて手間や不便を楽しみたい。そんな僕なりのこだわりを、動画だけでなく「言葉」でもお届けできたらと思っています。

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