イエローの果実、時代を挟んで鳴らす。audio-technica「サウンドバーガー AT-SB727」と、贅沢という名の不便。

スマートフォン一つで、世界中の音楽が指先で完結する時代。だからこそ、あえてその逆を行くアイテムに惹かれてしまう。今回紹介するのは、audio-technicaの「サウンドバーガー」。レコードを”挟んで”聴くという、なんともユニークなポータブルレコードプレーヤーです。

きっかけは、一枚のレコードだった

そもそも僕がレコードプレーヤーを持とうと思ったきっかけは、機材選びではなく、一枚のレコードでした。竹内まりやの名盤「Denim」が、あるときレコードとして発売されることが決まったのです。この作品は、僕の親が昔から大好きで、小さい頃から家でよく流れていた一枚。思い入れのある曲ばかりが詰まったアルバムです。

その時点で僕はレコードプレーヤーを持っていませんでした。それでも、「このレコードだけはどうしても欲しい」という気持ちが先に立ち、プレーヤーがないままレコードだけを購入。今思えば少し順番が逆なのですが、それくらい特別な一枚だったということだと思います。

💡 ソウスケの心の声:モノよりも先に、欲しい”体験”が決まっていた。プレーヤー探しは、そこから始まった後付けの物語。

プレーヤー選びで、サウンドバーガーに辿り着くまで

レコードを手に入れると、当然「これをちゃんと聴きたい」という欲が湧いてきます。そこから、どのレコードプレーヤーを選ぶか、じっくり検討する日々が始まりました。

据え置き型の本格的なプレーヤーも魅力的でしたが、当時の自分の生活スペースを考えると、大きな機材を置く余裕はありませんでした。そんな中で辿り着いたのが、サウンドバーガー。初心者でも扱いやすく、場所を取らず、使いたい時にさっと出して使える手軽さ。さらにワイヤレスで完結するという利便性も、決め手になりました。

そして何より惹かれたのが、デザインです。カラフルでポップな見た目は、これまで集めてきた僕の小物アイテムとの相性が抜群で、使うたびにわくわくする。この「所有する喜び」と「実用性」が両立している感覚が、他のプレーヤーにはないポイントでした。

サウンドバーガーというロマン

1982年に登場した初代モデルを、令和の時代にBluetooth対応で復刻させたのが今回のAT-SB727。レコードというアナログの再生スタイルが再評価される中、audio-technicaが提示したのは「音楽を聴くという贅沢な時間を、もっと大切にしよう」という一つの思想でした。

僕が選んだのはイエローモデル。付属の純正ケースは、まるでアメリカのハンバーガーの箱のようなデザインになっていて、開けるたびに少し笑ってしまいます。

基本スペック

項目内容
型番AT-SB727
カラーイエロー
購入価格24,000円前後
再生方式ベルトドライブ(33/45回転対応)
接続方式Bluetooth 5.2(SBC対応)
充電USB Type-C
連続再生時間約12時間
スピーカー非搭載(外部スピーカー接続が前提)

使い方は、驚くほどシンプル

サウンドバーガーの魅力は、その操作のシンプルさにもあります。蓋を開け、レコードを本体に置いて挟み込む。そして針を落とす。基本的にはこれだけです。

具体的には、蓋を開けたら針を外側に出し、レコードを本体に載せます。丸いパッキンのような小さなパーツでレコードを固定してから蓋を閉じ、電源を入れる。針をレコードにそっと落とそうとすると、レコードのほうが勝手に回り始める仕組みになっていて、この瞬間が地味に気持ちいい。慣れてしまえば、初心者でも迷うことなく扱える手軽さです。

💡 ソウスケの心の声:機械が回り出す一瞬の「カチッ」が、毎回ちょっとした始まりの合図になっている。

今の相棒はBeats Pill、次に狙うはMarshall

現在はBeatsのワイヤレススピーカー「Beats Pill」と組み合わせて使っています。サウンドバーガー自体にスピーカーは内蔵されていないので、Bluetoothで気軽にペアリングできるこの手軽さは、思想に反して現代的でありがたいポイントです。

ただ、実は密かに次のスピーカーも狙っています。それがMarshallのワイヤレススピーカー。サウンドバーガーのレトロなデザインと、Marshallの武骨なアンプ然としたルックスは、並べたときの親和性が非常に高いように思っています。お金に余裕ができたタイミングで買い替えて、自宅だけでなくキャンプなどの外出先でも一緒に連れ出したいと考えています。

昭和の名盤とともに

このプレーヤーで聴きたいのは、決まって昭和の音楽。竹内まりや、ビートルズ、山下達郎あたりが特に好みです。ジャケットを部屋に飾りながら、一枚のLPだけをじっくり聴く。この”一枚に絞る”という不自由さが、逆に音楽への向き合い方を深くしてくれる気がしています。

これから、そしていつか欲しいもの

今は部屋のスペースが限られているので、コンパクトなサウンドバーガーがちょうどいい相棒です。ただ、いつか家が広くなったら、据え置き型のかっこいいレコードプレーヤーも欲しいなと思っています。今のサウンドバーガーは、そのときまでの相棒というより、状況が変わっても手放したくない一台になりそうな気がしています。

気になる点・我慢ポイント

  • レコード自体がかさばり、持ち運びには不向き。基本的には自宅での鑑賞が前提になる
  • スピーカー非搭載のため、別途Bluetoothスピーカーの用意が必須
  • Bluetoothコーデックは音質面で有利なaptXなどではなくSBC対応のみ
  • 片面を聴き終えても自動的には止まらない。モデルによっては自動停止機能がついているものもあるが、サウンドバーガーは非対応。目を離しているとしばらく回りっぱなしになっていることもあるので、聴き終わるタイミングは自分で見計らって手動で止める必要がある

⚠️ 効率だけを求めるなら、確実に不便なアイテムです。それでも、この不便さごと楽しめる人には、間違いなく刺さる一台だと思います。

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この記事を書いた人

ソウスケ / 浪漫企画 主宰

動画クリエイター。「ロマンは矛盾だらけ」YouTubeチャンネルにて、ガジェットやレザー、キャンプギアなど、実用性だけでは語れない“こだわり”を追求。

最新デバイスをアナログな鞄に詰め込むような、理屈を超えた「ロマン」の摩擦を愛する。この場所は、僕が選び抜いた道具たちの深い記録です。

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